さのはりきゅう整骨院

2020年4月2日

世にも奇妙なしびれ

最終更新: 4月15日

最近来られたレアな患者さんで「なんだこれは?」というのがありましたので、できるだけわかりやすく紹介します。

ぎっくり腰+片方の足のしびれなんですが、だいたい腰からくる場合が多いのでその徒手検査したら異常なし(陰性)。腱反射左右差なし。筋力左右差なし。(普通ここですぐわかる)

典型例から結構ずれてたりする

歩いて2時間半たつと痺れて、座ると30分で楽になる。⇒脊柱管狭窄症にしては少し長すぎ。というか徒手検査異常なし。じゃあ慢性閉そく性動脈硬化症?いや、両足とも暖かいししっかり脈打ってる。じゃあ糖尿病?にしてはふとももからのしびれは辻褄が合わない。

重要⇒頻尿あり、だけど悪い反射なし。(病的反射陰性)。泌尿器系の先生には原因がわからないといわれた。糖尿病ならわかるはず。整形外科には行ってない。本人は頻尿も心配している。

一応、必要ないだろう的な検査もする

お尻の検査は異常なし。ふとももからのしびれなので、神経の原則的にまあないとは思うけど一応、大腿二頭筋と腓骨頭付近と膝の裏とふとももの内側と内くるぶしと外くるぶしの後ろを調べた結果!!異常なし。やっぱり必要なかった。

まあなんとも絶妙な症状ですが、片方の足のしびれだし年を考えたら腰の骨がトゲになってそれが神経に当たってるってのが妥当だから、鍼が良いな!ぎっくり腰と同時にしびれにもアプローチできる!

他のはうちでできるけど、膀胱直腸障害もどきのは見逃せない

が…しかし…本人は原因不明の頻尿も心配してるんだったな。でも脊髄からの膀胱直腸障害なら悪い反射がすべて異常なしはおかしいな、そもそも片方のしびれだし脊髄はまずないはずなんだけどな。一応レントゲンやMRIで検査してみれば…。

いや副的決定要素だったな。(主な決定要素は上記の徒手検査などで、MRIやレントゲンなどはサブ的な決定要素とされています。例えばMRIでヘルニア3つある講師の方が大学時代にいましたが、その先生は症状は特にありませんでした)

さて、どうしたもんかな?と思いましたが、頻尿をかなり心配しているようなので念のためMRIを視野に整形外科をすすめた方がいいかなと感じました。頻尿がなければそうではなかったんですが。

まとめ

今回のはかなり稀なケースでした。全部異常なし(陰性)って…。でもまあ整形外科に行っても、もしも「坐骨神経痛ですね」って言われたら元も子もないんですね。だって坐骨神経痛って足のしびれのことなんです。つまりこういうことです。例えば、「先生、熱があって…風邪でしょうか?」「ふむ…これは…熱ですね!」といってるようなもんなんですね。そんな風にならなきゃいいんですが。

もし他の疾患にも興味があればこれらのブログも参考にしてください。

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